<詩作〔ポイエーシス=作ること、創作〕は遊びの機能の一つである。それは精神の遊び場の中、つまり精神が創造した独特の世界の中において営まれている。そこでは事物は「日常生活」の場合とはうってかわった風貌を示し、論理とは全く別の絆で互いに結ばれている。もし醒めている生活の言葉できちんと表現されたものを真面目というなら、詩は完全に真面目とは決して言えない。それは真面目の彼岸に立つものだ。子供、動物、野獣、それに予言者の属する本源的な向こう岸の世界、夢と陶酔と恍惚の笑いの分野にそれはあるのだ。>
(ヨハン・ホイジンガ著、里見元一郎訳『ホモ・ルーデンス』講談社学術文庫、2018.)
遊びと詩(『ホモ・ルーデンス』より)
2020年10月11日
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